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建て替えが近そうなマンションは購入しないほうが良いの?

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建て替えが近そうなマンションは購入しないほうが良いの?

建て替えが近そうなマンションは購入しないほうが良いの?

中古マンションの購入を検討している方が気になるのは「建て替え時期」ではないでしょうか?
新築マンションよりもお得に購入できる中古マンションは近年需要が高まりつつありますが、建物の劣化が進んでいる場合には「建て替え」が必要となるケースもあります。
この記事では、建て替えが近そうな中古マンションを購入する際のポイントについて解説します。
また建て替えにかかる負担金や工事期間についてもご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

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マンションの建て替えにかかる費用とは?負担金はいくら?

マンションの建て替えにかかる費用とは?負担金はいくら?

マンションの建て替えには高額な負担金がかかります。
ここでは、マンションの建て替えにかかる負担金の相場や注意点をご紹介します。

マンション建て替えにかかる負担金はどのくらい?

一般的にマンションの建て替えにかかる費用は入居者が負担します。
なぜかというとマンションを購入した時点で、そのマンションの一部は入居者の「資産」となるからです。
当然、自分の資産の修繕費用は自身で負担しなければなりません。
それでは、実際にマンションの建て替えにかかる負担金はどのくらいなのでしょうか?
国土交通省が公表している「マンションの再生手法及び合意形成に係る調査」によると、2012〜2016年に竣工されたマンションでは、1戸あたりの平均負担額は1,100万円です。
この負担額は近年増加傾向にあり、2001年までは370万円ほどが相場でしたが、2011年には平均925万円、そして2016年には1,000万円を超える大幅な上昇となっています。
物件の状態などで大きく異なりますが、建て替えにかかる負担金は平均1,100万円と覚えておくと良いでしょう。

修繕積立金は建て替え費用として使用できない

修繕費積立金は建て替えの費用に使えると思われがちですが、基本的に修繕積立金を使用しての建て替えはできません。
その理由は、国土交通省の「マンション標準管理規約」にて使用してはいけないと定められているためです。
修繕費積立金は、あくまでも建物を修繕して「維持・管理」を目的としているお金であり、その建物自体がなくなってしまう「建て替え」のための費用ではありません。
つまり修繕費積立金を建て替え費用には充てられず、自己資金を用意する必要があります。

強制的に「立ち退き」になる可能性がある

仮に入居者の8割が「建て替えしたい」と述べている状況で、自身は「建て替えしたくない」という意見だった場合、強制的に立ち退きになる可能性があります。
つまり、建て替えについて居住者8割の賛成が得られた場合では、建て替えに賛成するか、費用がなければ立ち退きを選択せざるを得ない状態となるわけです。
流れとしては、立ち退きについて賛成か反対かの意思確認がおこなわれ、反対の場合は区分所有者の持ち分が確定します。
その後「売渡請求権」がおこなわれ、時価による売買契約が成立となります。
なお、立ち退き代金の支払いから1年以内には退去しなければならないため、期限内に新居を見つけなければなりません。

マンションの建て替えにはどのくらいの期間が必要?

マンションの建て替えにはどのくらいの期間が必要?

マンションの建て替え工事期間中は、賃貸物件にて仮住まいをしなければなりません。
期間はマンションの規模により異なりますが、着工から竣工まで約1年、タワーマンションなどは2年ほどかかる場合もあります。
そのため建て替えにより賃貸物件に住む期間は1〜2年ほどと考えておきましょう。
また、ここで注意が必要なのが引っ越し費用や仮住まいの家賃は自己負担ということです。
マンションをローンで購入した場合では、仮住まい先の家賃も二重で支払うこととなってしまい、毎月の負担が大きくなってしまいます。

建て替えによりマンションの規模が大きくなるケースもある

ここまでの解説を見ると、建て替えが近そうなマンションにはデメリットしかないように感じます。
ただし場合によっては建て替えによりマンションの規模が大きくなり、負担する費用がゼロになるケースも存在するのです。
それには「容積率」が関係します。
建物を建てる土地には容積率や建ぺい率などが定められており、その基準に従って建物が建築されます。
都心部などでは、この容積率の基準が以前に比べて緩和されているケースがあるのです。
すると容積率に余裕が生まれるため、その面積分住戸数を増やせます。
そして増やした部屋の売却代金を建て替え費用に充てれば、以前からの入居者は費用を負担することなく新築マンションに住める、というわけです。

マンション建て替えのタイミングはいつ?

そもそもマンションの建て替えは、建築からどれほど経った頃に検討されるのでしょうか?
国土交通省が発表している「マンションの建替え等に関する調査」で「建て替えが必要と感じる」と答えた管理組合の割合を築年数別で見ると、以下のようになっています。

●築35年未満:2.5%
●築35~39年:8.0%
●築40年以上:15.2%


さらに建て替えが必要と感じる理由については「今後の修繕費用が多額になるから」という理由が約半数を占め、建物の老朽化に伴う修繕費用が負担となっているようです。
こうした管理組合の意識調査から、建て替えが検討され始めるのは築35年を超えたあたりからだといえます。

建て替え間近のマンションかどうか見極めるポイント

建て替え間近のマンションかどうか見極めるポイント

ここでは、建て替え間近のマンションを見極めるためにはどうしたら良いかのポイントをご紹介します。

ポイント1:人気エリアに立地している

マンションの建て替えには、マンションディベロッパーの協力が必要です。
人気エリアに立地するマンションであれば、入居者の需要が見込めるためディベロッパーも建て替えに前向きになります。
そのため駅近などの人気エリアに建つマンションを選ぶことも重要なポイントです。

ポイント2:周りの建物に比べて高さがない

周囲に建っている建物は10階以上なのに対し、そのマンションだけ5階建てなどの場合、建て替えにより利益を得られる可能性があります。
先ほども述べたように、建て替えによりマンションの規模が大きくなるケースでは、もともとの入居者が建て替え費用を支払わなくて済むというメリットがあります。
周囲の建物と比較して圧倒的に低いマンションは、そのメリットを受けられる可能性が高くなるでしょう。

ポイント3:管理組合の機能がしっかりしている

マンションの建て替えを決めるのは管理組合です。
そのため、管理組合がしっかり機能しているかの確認も重要なポイントといえるでしょう。
仮に管理組合が機能していないマンションでは、建て替えの協議すらおこなわれないケースもあります。
またデベロッパーから複合ビルなどへの建て替えを提案されても、管理組合がしっかりしていない場合には計画がうまく進行せずに、流れてしまうことが考えられます。
こうしたことから、管理組合の機能についてきちんと確認することが必要です。

建て替え時には使用できる支援制度がある

マンションを建て替えることになると工事期間中は仮住まいが必要となり、家賃や引っ越し費用がかかるとお伝えしました。
こうした費用の負担を減らすために、建て替え時に利用できる国や自治体の支援制度があります。

高齢者向け返済支援制度
60歳以上の方が対象。
バリアフリー工事や耐震改修工事を含むリフォームをする場合、1000万円を限度に融資が受けられます。

マンション再生まちづくり制度
東京都内のマンションが対象。
建て替えに必要な費用の一部を、東京都が補助してくれる制度です。

まとめ

マンションの建て替えには平均で1,100万円ほどの高額な負担金がかかります。
こうした費用負担の大きさから、現状では築30年以上たっても建て替えされないマンションのほうが多いです。
ただし人気エリアに立地し、容積率に余裕のある中古マンションでは建て替えが前向きに進み、もといた入居者が費用負担することなく新築マンションに住める可能性も少なからずあります。
負担金などの注意点やポイントをしっかり理解したうえで、購入するかどうか検討しましょう。

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